建設業許可を取得する際、避けて通れないのが「どの業種で申請するか?」という選択です。建設業には全29種類の業種が定められていますが、実は「自社の工事がどの業種に該当するか」を正確に判断するのは、プロでも慎重になる作業です。
2019年当時に比べ、現在はDX化が進み電子申請(JCIP)が主流となりましたが、業種の区分ルールそのものは変わっていません。むしろ、「業種間の境界線」を間違えると、せっかくの許可が実務で使えないというリスクもあります。
今回は、29業種の中から、特に専門性が高く、境界線が混同されやすい「タイル・れんが・ブロック」「鋼構造物」「鉄筋」「舗装」の4業種を詳しく解説します。
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建設業29種類の業種をわかりやすく解説します
第3回 建設業許可29の許可業種とは??
⑩ タイル・れんが・ブロック工事業

「れんが、コンクリートブロック等により工作物を築造し、又は工作物にれんが、コンクリートブロック、タイル等を取り付け、又ははり付ける工事」を指します。
具体的な工事例
- タイル張り工事、レンガ積み(張り)工事
- コンクリートブロック積み(張り)工事
- 築炉工事(ボイラーの耐火レンガなど)
- サイディング工事(外壁材の貼り付け)
- スレート張り工事
【プロの視点】ここが迷いどころ! 最近の住宅で主流の「サイディング」は、この業種に含まれます。しかし、下地工事がメインとなる場合は「大工」や「左官」と重なる部分もあるため、「何をメインで貼っているか」によって実務経験の認められ方が変わる場合があります。埼玉県の審査でも、請求書の品名が「外壁工事」だけでは不十分で、具体的な工法の提示を求められることがあります。
⑪ 鋼構造物工事業
「形鋼、鋼板等の鋼材の加工又は組立てにより工作物を築造する工事」を指します。いわゆる「鉄骨屋さん」のメイン業種です。
具体的な工事例
- 鉄骨工事(建物の骨組み)
- 橋梁工事(鋼橋)
- 鉄塔工事
- 石油・ガス等の貯蔵用タンク設置工事
- 屋外広告物設置工事(大型の看板など)
- 水門等の門扉設置工事
【注意】「建築一式」との違い 「鉄骨の建物を建てるから鋼構造物」と思われがちですが、建物の完成までを請け負う場合は「建築一式工事」になります。鋼構造物はあくまで「鋼材の加工・組立」という専門工程を請け負うための許可です。また、プレハブ住宅の組み立ては「大工工事」に分類されるケースがあるため、注意が必要です。
⑫ 鉄筋工事業

「棒鋼等の鋼材を加工し、接合し、又は組み立てる工事」を指します。コンクリート構造物の「骨」を作る非常に重要な業種です。
具体的な工事例
- 鉄筋加工組立て工事
- 鉄筋継手工事(ガス圧接など)
【実務のポイント】 鉄筋工事は「とび・土工」とセットで語られることが多いですが、独立した専門業種です。特にRC造(鉄筋コンクリート造)のマンション建設などでは必須の許可となります。 最近では、鉄筋の「ガス圧接」を専門に行う業者様も、この鉄筋工事業の許可を取得して500万円以上の案件に対応しています。
⑬ 舗装工事業

「道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等により舗装する工事」を指します。
具体的な工事例
- アスファルト舗装工事
- コンクリート舗装工事
- ブロック舗装工事
- 路盤築造工事
【間違いやすいポイント!】 駐車場の舗装は「舗装工事業」ですが、その周囲にフェンスを立てたり、U字溝を設置したりする「外構工事」全体を請け負う場合は、「とび・土工工事業」の許可が必要になる場合があります。 また、景観を整えるための舗装がメインなら「造園工事業」と判断されることも。「道路の機能を持たせるための舗装」か「景観のための舗装」かが、知事許可の審査では問われます。
2026年現在の「業種選び」戦略
建設業許可を取得する際、1業種だけで申請するよりも、関連する業種を「セット」で取得する業者が増えています。
例えば……
- 「舗装」+「とび・土工」:道路工事から外構まで幅広く対応。
- 「鋼構造物」+「建築」:自社で鉄骨を組みつつ、建築一式として受注。
なぜセット取得が増えているのか?
それは、元請業者からの「コンプライアンス要求」が厳しくなっているからです。「500万円未満だから許可なしでいいよ」と言われていた時代は終わり、現在は「関連する業種の許可を持っていないと現場に入れない」というケースが、埼玉県内でも一般化しています。
まとめ:自社に最適な業種、見極められていますか?
「うちはずっとこの名前でやってきたから、この業種だろう」という思い込みは危険です。いざ申請しようとした際、過去10年分の請求書(実務経験の証拠)を精査すると、「実はこの工事は『土木』ではなく『舗装』だった」という不整合が見つかり、許可が下りない……という悲劇を、私たちは多く見てきました。
特に、複数の業種にまたがるような工事(附帯工事)が多い会社様ほど、専門の行政書士による「業種の交通整理」が必要です。
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