建設業許可には全29の業種があります。 「うちは何でもやっているから、どれを選べばいいかわからない」 「資格を持っているから、とりあえず全部取っておいたほうが得?」
2016年に「解体工事業」が新設されてから10年。2026年現在の建設業界では、コンプライアンスの激化により、「適切な業種での許可」を持っていないことが即、失注に繋がるシビアな時代になっています。
今回は、業種選びの基本的な考え方から、実はあまり知られていない「手数料の仕組み」、そして最新の取得トレンドまでを詳しく解説します。
1. 業種選びの「黄金ルール」は技術者の数で決まる

建設業許可を取得する際、もっとも重要な制約は「専任技術者(専技)」の存在です。
資格と実務経験の照らし合わせ
許可業種を選ぶ際は、まず社内の技術者がどの業種をカバーできるかを精査します。
- 国家資格者の場合: 1つの資格で複数の業種をカバーできるものがあります(例:2級土木施工管理技士なら、土木・とび土工・石・鋼構造物・舗装・しゅんせつ・水道施設・解体の8業種をカバー可能)。
- 実務経験(10年)の場合: 過去10年間の請求書や注文書で「その業種の工事」を証明できるものに限られます。
【プロのアドバイス】 「なんでも屋」として10年やってきた場合でも、10年分の実績で証明できるのは原則として「1業種」のみです。複数の業種を実務経験で取るには、20年、30年の実績が必要になるため、国家資格の取得が多業種展開の近道となります。
2. 実は「まとめ買い」がお得?手数料のカラクリ

2019年当時の記事でも触れましたが、業種選びにおいて重要なのが費用の考え方です。
知事許可の申請手数料(2026年現在)
- 新規申請(初めて取る時): 9万円(何業種選んでも同じ!)
- 業種追加(後から増やす時): 5万円
ここで注目すべきは、「最初の申請で1業種選んでも、10業種選んでも、役所に払う手数料(9万円)は変わらない」という点です。
行政書士への報酬は増える場合がありますが、役所の手数料だけを見れば、「技術者の要件を満たしているなら、関連業種をまとめて取ってしまう」のが、もっともコストパフォーマンスの高い戦略になります。
3. 【最新版】許可取得業種のランキング推移
建設業許可の取得状況には、時代のニーズが反映されます。2026年現在のトレンドを見てみましょう。
取得数が多い業種(ベスト3)
- とび・土工・コンクリート工事業
- 理由:足場、基礎、解体、外構など、工事の範囲が非常に広く、多くの業者がまず取得する「万能業種」だからです。
- 建築工事業(建築一式)
- 理由:リフォームや新築を請け負う工務店にとって必須の看板です。
- 土木工事業(土木一式)
- 理由:公共工事の入り口となる、インフラ整備の要です。
取得数が少ない・希少な業種
- 清掃施設工事業
- 理由:ごみ処理施設等の建設という、極めて巨大で特殊なプラント工事が対象だからです。
- さく井(さくい)工事業
- 理由:井戸掘りという専門特化した技術が必要なためです。
- 機械器具設置工事業
- 理由:他のどの業種にも当てはまらない「複合的な大型機械」の設置が対象であり、審査(判断)が非常に厳しいため、あえて避ける業者が多いのが実情です。
【2026年の変化】解体工事業は「多い」方へシフト 2016年に新設された際は「少ない」業種でしたが、現在はアスベスト規制の強化や空き家問題により、需要が爆発。今や「リフォームや解体をやるなら持っていて当たり前」の業種へとランクアップしています。
4. 戦略的な業種選び「3つのポイント」
① 「附帯(ふたい)工事」を理解する
メインの工事に付随して発生する他業種の工事を「附帯工事」と呼びます。例えば、「電気工事」の許可があれば、それに伴って発生するわずかな「内装仕上(壁の穴埋めなど)」は、内装の許可がなくても施工可能です。 「メインの許可」をしっかり取ることで、周辺の工事も法的にカバーできるようになります。
② 「一式工事」と「専門工事」の組み合わせ
「建築一式」を持っていれば、500万円以上の屋根工事や内装工事ができると勘違いしている方が多いですが、これは間違いです。 元請として総合的に管理する場合は「一式」で良いですが、「屋根工事だけ」「内装工事だけ」を専門で請け負う場合は、それぞれの専門免許が必要になります。
③ 将来の「公共工事(経審)」を見据える
将来的に公共工事に入札したいと考えているなら、入札したい「工種」に合わせた業種選びが必要です。埼玉県やさいたま市の入札では、どの業種の点数を伸ばすかが経営の鍵を握ります。
5. まとめ:業種選びは「身の丈」+「背伸び」
業種選びで迷ったら、以下のステップで考えてみてください。
- 今すぐ必要な業種(現在500万円近い案件があるもの)
- 技術者が今すぐ証明できる業種(無駄にしない)
- 3年以内に取りたい仕事の業種(資格取得を並行する)
これらをバランスよく組み合わせ、「一回の申請で最大限の成果(許可数)」を出すのが、賢い経営者の選択です。
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