「解体工事施工技士ってどんな資格なのか知りたい」「解体工事業の建設業許可に役立つのか気になる」というご相談をよくいただきます。
この記事では、解体工事施工技士の試験内容・合格率・合格発表日と、建設業許可(解体工事業)との関係を、実務目線でわかりやすく整理します。


解体工事施工技士とは

解体工事施工技士は、解体工事の計画・施工管理・安全管理・環境保全などに関する知識と技術を証明する、国土交通大臣認定の国家資格です。
建物や工作物の解体は、近隣対策や廃棄物処理などでトラブルになりやすい分野のため、この資格を持つことで発注者や元請からの信頼性を高めることができます。


解体工事施工技士試験の内容

試験形式(択一式+記述式)

解体工事施工技士試験は、次の2つの科目で構成されています。

  • 四肢択一式試験:50問/試験時間90分
  • 実務記述式試験:5問/試験時間120分

択一式ではマークシート方式で知識を問われ、記述式では現場の施工や安全管理など、実務を想定した内容を自分の言葉で記述する形式となっています。

出題範囲

主な出題範囲は次のとおりです。

  • 土木・建築の基礎知識
  • 解体工事の計画・施工管理・解体工法
  • 解体用機械・機器の知識
  • 安全管理・労働災害防止
  • 振動・騒音・粉じんなどの環境対策
  • 副産物・廃棄物の処理・リサイクル
  • 建設リサイクル法・廃棄物処理法などの関連法令

特に、環境関連法令と廃棄物処理の部分は重点的に出題されるため、条文や運用イメージを押さえておくことが重要です。


合格率・難易度の目安

近年の合格率

直近の合格率はおおむね5~6割台で推移しており、建設系資格としては「中程度」の難易度といえます。

  • 令和4年度:合格率 約55.9%
  • 令和5年度:合格率 約56.2%
  • 令和6年度:合格率 約63.5%

受験者の多くが解体・土木・建築現場の実務経験者であることから、現場経験がない方にとっては数字以上に難しく感じられる場合もあります。

勉強時間のイメージ

実務経験がある方であれば、過去問とテキストを中心に3~6か月程度、計画的に学習することで合格を目指しやすいレベルです。
特に法令分野や記述式対策に不安がある場合は、問題集や講座を活用してアウトプットの練習に時間を割くことがポイントになります。


試験日・合格発表日のスケジュール

試験日と申込期間

解体工事施工技士試験は年1回、全国の主要都市で実施されます。

  • 試験日:例年12月上旬頃
  • 申込方法:インターネット申込(原則)
  • 申込受付期間:例年9月~10月頃

紙による申込は原則行われていないため、事前にインターネット申込の手順や期限を確認しておく必要があります。

合格発表日と結果の確認方法

合格発表は、試験を実施する全国解体工事業団体連合会(全解工連)のホームページ上で受験番号が公表される形で行われます。
あわせて、合格者には個別に合格通知が送付される運用となっており、詳細な日程は毎年度の試験案内で確認することが大切です。


解体工事施工技士と建設業許可(解体工事業)の関係

専任技術者として認められる資格

解体工事施工技士は、解体工事業の建設業許可を取得する際の「専任技術者」の資格要件を満たす国家資格の一つです。
建設業許可では、営業所ごとに専任技術者を常勤で配置する必要があり、資格だけでなく実務経験年数などの条件をあわせて満たしているかどうかを確認します。

「合格すれば建設業許可が取れる」のか?

解体工事施工技士に合格しただけでは、自動的に建設業許可(解体工事業)が取得できるわけではありません。
建設業許可の取得には、次のような要件を総合的に満たす必要があります。

  • 経営業務の管理責任者の要件(役員等の経営経験)
  • 専任技術者の要件(資格または実務経験)
  • 財産的基礎の要件(自己資本・資金面)
  • 事務所要件(独立した事務所であること)
  • 欠格要件に該当しないこと

解体工事施工技士はあくまで「専任技術者要件を満たすための有力な選択肢」であり、会社として許可を取るには、上記の他の条件も満たしているかどうかを確認する必要があります。


解体工事施工技士を取得するメリット

解体工事施工技士を取得する主なメリットは、次のとおりです。

  • 解体工事業の建設業許可申請において、専任技術者として認められやすくなる
  • 元請や発注者に対して技術力・安全管理能力をアピールできる
  • 解体工事の見積・施工管理・法令対応を任されるポジションにステップアップしやすい
  • 入札案件や大規模解体工事など、受注できる仕事の幅が広がる

解体工事を継続的に受注していきたい事業者にとっては、事業基盤の強化と人材育成の両面で大きな意味を持つ資格といえます。


よくある質問(Q&A)

Q1. 解体工事施工技士の受験資格は?
解体工事に関する一定年数以上の実務経験が必要で、学歴や他の資格の有無によって必要な年数が変わります。具体的な要件は年度ごとの試験案内で確認します。

Q2. 独学でも合格できますか?
現場経験がある方であれば、市販テキストと過去問を繰り返し解く独学で合格しているケースも多く見られますが、法令や記述式に不安がある方は通信講座などを併用すると効率的です。

Q3. すでに土木施工管理技士の資格がありますが、解体工事業の許可に使えますか?
一級・二級土木施工管理技士や建築施工管理技士なども、解体工事の実務経験と組み合わせることで専任技術者として認められるケースがあります。経過措置の終了状況や各自治体の運用も踏まえて判断する必要があります。


解体工事業の建設業許可でお悩みの方へ

解体工事施工技士の資格を活かして解体工事業の建設業許可を取りたい場合、資格だけでなく「経営経験」「財産的基礎」「事務所要件」など、会社全体としての条件を整理することが重要です。
自社の人員・資格・実務経験で許可が取れるのか、誰を専任技術者にするのがよいか、といった具体的なシミュレーションをご希望の方は、専門家へのご相談もご検討ください。

※このまま掲載し、最後の一段落だけ「YAS行政書士事務所(YAS株式会社)にご相談ください」という形に書き換えていただければ、御社サイト用の記事として使いやすいと思います。