「小さな物置の解体だから、免許なんていらないよね?」 「建設業許可(とび・土工)を持っているから、解体もできるはず」

もしあなたがそう考えているなら、今すぐその認識をアップデートする必要があります。2026年現在、解体工事をめぐる法規制はかつてないほど厳格化されており、無登録・無許可での施工は「一発アウト」の重い罰則(懲役や罰金)の対象となります。

今回は、解体工事を始めるために必要な「登録」と「許可」の違い、そして2026年から始まった「工作物アスベスト調査の有資格者義務化」について、建設業専門の行政書士が詳しく解説します。

1. 【結論】解体工事に「免許なし」はあり得ない

解体工事に「免許なし」はあり得ない

解体工事業を営もうとする者は、請け負う金額の多寡にかかわらず、必ず以下のいずれかの「免許」を保有していなければなりません。

① 解体工事業登録

  • 対象: 1件の請負代金が500万円未満(税込)の解体工事のみを行う業者。
  • 管轄: 工事を行う各都道府県(東京、埼玉、神奈川、千葉、茨城など、現場ごとに登録が必要)。

② 建設業許可(業種:解体工事業)

  • 対象: 1件の請負代金が500万円以上(税込)の解体工事を行う業者。
  • 管轄: 本店がある場所の知事または大臣。これ一つで全国の現場で施工可能。

【ここが修正ポイント!】 以前の記事で「金額にかかわらず登録が必要」としていましたが、正確には「建設業許可(解体工事業)を持っていれば、解体工事登録は不要」です。逆に言えば、許可を持っていない業者が、500万円未満の解体を行うために受けるのが「登録」です。

2. 知っておくべき「500万円の壁」と実務のリアル

なぜ「登録」と「許可」に分かれているのか。それは、解体工事が非常にリスクの高い作業だからです。

  • 500万円未満(登録): 一般的な木造住宅の切り離しや、小規模な内装解体などがメイン。
  • 500万円以上(許可): 集合住宅、ビル、大規模な店舗解体など。より高い経営基盤と技術力が求められます。

2026年現在、資材高騰や人件費、そして後述する「アスベスト処分費」の上昇により、「以前は300万円で済んでいた解体が、今は500万円を超えてしまう」ケースが激増しています。当初「登録」だけでスタートした業者様も、すぐに「許可」へのステップアップが必要になるのが今の業界の傾向です。

3. 【2026年1月開始】アスベスト事前調査の「有資格者」義務化

2026年に解体業を営む上で、もっとも注意すべきなのが「アスベスト(石綿)事前調査」のルール変更です。

全工事で「有資格者」による調査が必須

これまで「建築物」に限られていた有資格者による調査義務が、2026年1月1日着工の工事から「工作物(煙突、サイロ、観光用タワー、特定のプラント設備など)」にも拡大されました。

  1. 事前調査の徹底: 規模にかかわらず、すべての解体・改修工事で調査が必須。
  2. 有資格者の選任: 「建築物石綿含有建材調査者」や「工作物石綿事前調査者」などの有資格者が調査を行わなければなりません。
  3. 電子報告の義務: 解体床面積80㎡以上、または請負金額100万円(税込)以上の場合は、国への電子報告が義務付けられています。

無登録・無許可の業者は、この電子報告の際に「業者番号」を入力できないため、事実上、適正な工事が受注できない仕組みになっています。

4. 解体工事登録と「産業廃棄物収集運搬業許可」の強力なシナジー

産業廃棄物収集運搬業許可

解体工事をすれば、必ずコンクリートガラ、木くず、プラスチックなどのゴミが出ます。

  • 自社運搬の壁: 解体工事を元請として請け負う場合、自社でゴミを運ぶのに産廃許可は不要ですが、下請として入る場合は、たとえ自社のトラックであっても「産業廃棄物収集運搬業許可」が必須となります。
  • 元請からの信頼: 現在、大手ハウスメーカーやゼネコンは、解体登録(または許可)と産廃許可を「セット」で持っている業者以外には発注しない傾向が強まっています。

当事務所では、解体工事登録の申請とあわせて、産業廃棄物収集運搬業許可の同時申請を強くお勧めしています。これにより、書類作成の重複を避け、コストと時間を大幅に節約できます。

5. 首都圏(東京・埼玉・神奈川・千葉・茨城)の登録はお任せください

解体工事登録は、「工事を行う都道府県ごと」に登録が必要です。

  • 埼玉の業者が東京の現場で仕事をするなら、東京都知事の登録が必要。
  • 茨城の業者が千葉の現場に行くなら、千葉県知事の登録が必要。

各県ごとに微妙に異なる「必要書類」や「実務経験の証明方法」を熟知しているのが、私たちの強みです。

6. まとめ:解体業の「法令遵守」は最強の営業戦略

2026年の解体業界において、登録や許可を持っていないことは「存在しない」のと同じです。

  1. 500万円未満なら「解体工事登録」
  2. 500万円以上なら「建設業許可」
  3. すべての現場で「アスベスト有資格調査」
  4. 下請けをやるなら「産廃収集運搬許可」

この4つのステップを完璧に整えることが、お客様からの信頼を勝ち取り、事業を拡大させる唯一の道です。

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