解体業界において、いまや避けて通れない国家資格(国土交通省登録資格)が「解体工事施工技士」です。
「解体工事の許可を取りたいが、実務経験の証明が難しい」 「社員に資格を取らせたいが、どの資格が一番効率的なのか?」 「アスベスト(石綿)の事前調査報告が義務化されて、現場の管理が複雑になった」
こうした悩みを抱える解体業者様にとって、解体工事施工技士はまさに「救世主」とも言える存在です。本記事では、この資格が建設業許可や解体工事業登録にどう関わるのか、そしてなぜ今、この資格の価値が急騰しているのかを建設業専門の行政書士が詳しく解説します。
解体工事施工技士とは?

解体工事施工技士は、公益社団法人全国解体工事業団体連合会(全解工連)が実施する試験に合格し、登録を受けた者に与えられる資格です。
単なる「知識」ではなく「資格」としての法的効力
この資格は、単に「解体が得意」であることを証明するものではありません。以下の2つの法律において、「技術上の責任者(リーダー)」になれる法的効力を持っています。
- 建設業法: 「建設業許可(解体工事業)」の専任技術者になれる。
- 建設リサイクル法: 「解体工事業登録」の技術管理者になれる。
試験内容は、解体工法だけでなく、建築・土木の基礎知識、建設リサイクル法、産業廃棄物処理法、さらには労働安全衛生法など、多岐にわたる専門知識が求められます。
2. 【変更点と指摘】平成28年の業種独立から現在までの動き

【重要】とび・土工からの完全独立と経過措置の終了
以前は「とび・土工工事業」の許可があれば解体工事が可能でしたが、現在は完全独立した業種となっています。
- 経過措置はすでに終了(令和3年3月まで): 以前の「とび・土工」の技術者が解体工事を請け負うための特例期間は終わっています。現在は、解体工事業の専任技術者として「解体工事施工技士」や「1級・2級土木/建築(種別:解体)」などの資格、または10年の実務経験が明確に求められます。
3. なぜ「解体工事施工技士」が許可取得の最短ルートなのか?
建設業許可(解体工事業)を取得する際、技術者の要件をクリアする方法は主に3つあります。
① 国家資格(施工管理技士など)
1級・2級の土木または建築施工管理技士(解体)などの資格があれば、即座に専任技術者になれます。
② 10年以上の実務経験
資格がない場合、過去10年分の工事契約書や注文書を揃えて証明しなければなりません。行政書士の実務上、この「10年の証明」は書類の散逸や廃業業者との取引証明が難しく、最も難易度が高いルートです。
③ 解体工事施工技士(+実務経験)
解体工事施工技士の場合、試験に合格し、合格後の実務経験(通常1年以上)を組み合わせることで、専任技術者の要件を満たすことができます。 「10年の証明は無理だが、資格を取って1〜2年の実務経験なら証明できる」というケースが非常に多く、許可取得の最短ルートとして推奨されています。
4. 解体工事業登録における「技術管理者」としての役割
500万円未満の工事を請け負う「解体工事業登録」においても、解体工事施工技士の価値は絶大です。
登録を受けるためには「技術管理者」の設置が必要ですが、この資格を持っていれば、実務経験の証明書類を出すことなく一発で要件をクリアできます。都道府県(東京都や茨城県など)をまたいで登録を行う際、資格証のコピー1枚で済むのは非常に大きな事務的メリットです。
5. 【2026年最新】アスベスト(石綿)規制と資格の重要性
現在、解体業界で最も厳しい規制がアスベスト対策です。
全棟事前調査の義務化
2022年〜2023年にかけて段階的に施行された法改正により、一定規模以上の解体工事では、アスベストの有無に関わらず「事前調査結果の電子報告(gBizID連携)」が必須となりました。
解体工事施工技士の試験範囲には、石綿障害予防規則や大気汚染防止法が含まれています。この資格を持つ社員がいることは、単に許可を取るためだけでなく、「適正な事前調査を行い、法に基づいた適正な処分ができる業者」であることを証明する重要な看板となります。
6. 一般の方が「優良な解体業者」を見極めるポイント
施主様(一般の方)にとって、解体業者は一生に一度関わるかどうかの相手です。
- 「御社には解体工事施工技士がいますか?」
- 「建設業許可の看板(標識)を見せていただけますか?」
この2点を質問するだけで、業者のレベルが瞬時にわかります。 許可を持っていない、あるいは資格者がいない業者は、産業廃棄物を不法投棄したり、近隣トラブルを起こしたりするリスクが高いと言わざるを得ません。解体工事施工技士がいる会社は、厳しい国家試験をクリアしたプロが現場を監督しているという、安心の証明です。
7. 経営者必見!社員のスキルアップと定着率向上
解体工事施工技士の合格率は例年約50〜60%前後です。 1級施工管理技士のような超難関資格に比べると、現場経験が豊富な職人さんであれば、しっかりと対策を立てることで十分に取得可能です。
社員に資格を取らせるメリット
- 会社の入札ランクアップ: 経営事項審査(経審)において、資格保有者は点数に加算されます。
- 従業員の自覚と責任感: 「有資格者」という自信が、安全管理やマナーの向上に直結します。
- 採用・求人の武器: 「資格取得支援制度あり」と謳うことで、意欲のある若手人材を呼び込むことができます。
8. まとめ:解体業の未来は「資格」と「コンプライアンス」にある
かつての解体業は「壊して運ぶだけ」と思われていたかもしれません。しかし現在は、リサイクル知識と環境対策がなければ生き残れない、高度な専門職となっています。
解体工事施工技士は、その新しい時代の解体業を象徴する資格です。
当事務所ができること
「解体工事施工技士の資格を使って、最短で許可を取りたい」 「産業廃棄物収集運搬許可もセットで取得して、他社と差別化したい」 「アスベスト対応を含めた、法令遵守の体制を作りたい」
建設業許可・産廃許可専門の当事務所では、こうした解体業者様の悩みを丸ごと解決いたします。複雑な書類作成や実務経験の精査はすべてお任せください。
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